寒さも和らぎ、春の花々も咲き出したこの頃。
この時期のビッグイベント、イースターってご存知ですか?
耳にしたことはあるけれど、具体的に何をする行事かはピンと来ない……という人も多いハズ。
カラフルな卵を飾るんだっけ?
いつやってるのか、分からない!
結局、なんのイベントなの?
実は、先日ご紹介したカーニバルとも深~い関係があるんです!
日本ではまだまだ馴染みが薄いイースター。
お祭りの意味と楽しみ方をご紹介します!
もくじ
イースターとは?

イースターは、復活祭(ふっかつさい)とも呼ばれるキリスト教のお祭りです。
十字架にかけられて処刑されたイエス・キリストが三日後に復活したことを記念するお祭りで、
キリスト教においては最も重要な祭日とされています。
「イースター」という名前は、古代ゲルマン神話の春の女神の名前「エオストレ(Eoster)」に由来するとも言われており、春の訪れを祝うお祭りでもあります。
イースターはいつ?
イースターが行われるのは春分の日の後の最初の満月の次の日曜日。
つまり毎年日付が変わる移動祝日で、例年3月下旬~4月下旬ごろです。
2025年のイースターは4月20日(日)です。


キリスト教にも様々な宗派があり、それぞれ使っている暦が違うため、イースターの日付も変わります。
カトリック教会やプロテスタントをはじめとした西方教会ではグレゴリオ暦を、中東や東欧、ロシアなどで信仰を集めているギリシャ正教会などの東方教会ではユリウス暦を基準にしているため、同じ日にイースターを迎える年もあれば、1ヶ月以上日付がズレてしまう年もあります。
2025年のイースターは西方教会、東方教会どちらも4月20日の日曜日になります。
イースターのあいさつ

イースターの定番の挨拶は
「Happy Easter!(楽しいイースターを!)」
家族や友人、通りがかりのご近所さん、どんな場面でも使える定番の一言です。
メッセージをしたためて、イースターカードを送り合うこともあるそうですよ。
日本では、「復活祭、おめでとうございます」といった挨拶を交わします。
教会に馴染みのない人にとっては、少し聞き慣れない挨拶かもしれませんね。
イースターは大型連休?!

キリスト教徒の多い国では、イースター当日を中心に「イースター休暇」が設定されている地域が多く、
ちょっとした大型連休になることも。
特に、イースター前の金曜日(グッドフライデー/聖金曜日)と、
イースター翌日の月曜日(イースターマンデー)が祝日となる国では、なんと 4連休に!
ちなみに、グッドフライデーはキリストの受難を記念する神聖な日でもあります。
イースターの楽しみは当日だけではありません。
準備期間もまた、ワクワクする時間。
街はカラフルなイースターエッグやイースターバニーのデコレーションで溢れ、お祭りムードに包まれます。
もちろん、おうちの中も春の花々とともに飾りつけをして、心も華やかにイースターを迎えます。
イースター当日の過ごし方
当日は教会のミサに参加し、家族や親戚、友人たちとごちそうを囲んだり、
子どもから大人まで楽しめるゲームをして楽しみます。
イースターのごちそう

世界各地に、その国ならではイースター料理がたくさんあります。
伝統的なイースターのメインディッシュであるラム肉のローストや、
イースターのモチーフである卵を使った料理がよく食べられます。
春野菜をふんだんに使った一品や、四旬節の間に禁じられていた卵やバター、乳製品をたっぷり使った復活祭ならではのお菓子やケーキなども人気です。
新しい春をみんなで分かち合う食卓ですね!
※現在では四旬節に肉や卵を控える習慣はほぼ廃れてしまったそうです。
イースターのゲーム

イースターといえば、やっぱりエッグハント!
部屋や庭に隠されたイースターエッグを探し、その数を競う定番ゲームです。
卵型の容器にお菓子やおもちゃを入れておくことも。
他にも、スプーンの上に乗せた卵を落とさずにゴールを目指すエッグスプーンレース、
柄の長い木製スプーンを使って卵を転がすエッグロールなど、体を動かして楽しむゲームも人気。
チーム対抗で競うと、さらに盛り上がりますよ!
イースターエッグ(復活祭の卵)とは?
イースターの象徴ともいえる「イースターエッグ」。
たまごは、殻を破って新しい命が誕生することから、春の訪れや生命の息吹、
そして死からの復活を象徴する大切なモチーフです。

昔は、ゆで卵を赤く染めるのが一般的でしたが、次第に殻を丁寧にくり抜いて装飾を施すようになりました。
家族で集まってペイントするのもまたイースターの楽しみなイベントです。
イースターエッグに描かれる色や模様には、それぞれ特別な意味が込められています。
イースターエッグの色の意味
- 赤:キリストの血、幸福、情熱
- 白:清浄、純潔、清らかさ
- 青:空、健康
- オレンジ:太陽、力強さ
- 黄色:栄光、勝利、知恵
- 緑:自然、生命、豊穣
- 紫:信頼、忍耐
イースターエッグの絵柄の意味
- 星:イエス・キリスト、厄除け
- 太陽:生命、情熱
- 木:成長、繁栄
- 麦:豊穣
- 波:富、永遠
- へび:魔除け、永続性
- 魚:キリスト教のシンボル
- カエル:恵み、女性、若さ、美しさ
- 農耕器具:土の恵み、結婚
イースターバニー(復活祭のうさぎ)とは?
イースターのもうひとつの主役が、イースターバニーと呼ばれるうさぎ。
春の女神エオストレの使いとも言われており、一度にたくさんの子どもを産むことから、豊かな生命や子孫繁栄の象徴とされています。

そんなイースターバニーたちは、子どもたちのために卵やお菓子、おもちゃを運んでくるのですが……
なんと、素直に渡してくれません!
いたずら好きな彼らは、それらをあちこちに隠してしまうのです。
そこで登場するのが、イースターの定番ゲーム「エッグハント」。子どもたちは夢中になって隠された卵を探し出します。
一見関係なさそうなたまごとうさぎ。でも、イースターの由来を知ると、そのつながりが見えてくるのが面白いところです。
日本ではまだまだ馴染みの薄いイースター。
せっかくなら、海を超えて本場の雰囲気を味わってみるのもいいかもしれません!
地域ごとにちょっとづつ違う、料理やお祝いのスタイルを楽しんでみてくださいね。
もちろん、たまごとうさぎのように、旅行とは切っても切り離せない海外旅行保険もお忘れなく!