慣れない海外旅行、さまざまな困難を乗り越え、ようやくホテルまで到着したあなた。
素敵なホテルで一息ついたあとは、いよいよお目当ての観光へと繰り出しましょう!
ところが、街中や観光地もトラブルがいっぱい!
日本に帰るのも一苦労?!
今回は、海外旅行中によくあるトラブル「街なか~復路編」です。
どんなトラブルがあるか、どうしたらいいか、シミュレーションしてみましょう!
スマホの充電が切れた
地図を確認する、決済する、家族や友人と連絡を取る、現地の言葉を翻訳する……
スマホひとつで何でも出来てしまう便利な現代。
逆に言えば、スマホが使えないと旅行自体が成り立たなくなってしまう可能性があります。
- ・予備のバッテリーを持っておく
- ・同行する人と、いざというときの集合場所を決めておく
- ・スマホとは別に翻訳機や紙の地図、日常会話の本などを持っておく
- ・支払い用の現金を持っておく(→海外旅行に現金は必要?)
スマホに頼り切らないよう、リスクを分散しておくと安心です。
スリ・盗難に遭った
海外旅行で出会う犯罪ナンバーワンがスリや盗難です。
観光地や街中などの人混みで財布をすられてしまうのはもちろんのこと、電車やバスが停車した隙を狙ってスマホを奪って走り去ったり、飲食店のテーブルや椅子に何気なく置いたカバンを通りがかりに置き引きされることも。
日本では盗難が起こり得ないような場面でも、一瞬の油断をついて掠め取られてしまいます。
特に貴重品は肌身離さず、セキュリティポーチなどに入れて常に持ち歩きましょう。
病気になった
日本とは気候も季節も全く違う海外。
いつもと違う環境に突然放り出されると、体調を崩しやすくなります。
現地の料理や水が合わずお腹を壊してしまった、カゼを引いてしまった、
虫やダニのせいで皮膚疾患になってしまったなど、体調不良になる原因は様々。
2000メートル以上の標高の高い都市では思いがけず高山病になることもあります。
病気になった際は海外旅行保険が適用されますので、まずは保険会社の窓口に連絡し、提携先の病院を紹介してもらいましょう。現地での支払い無しで治療を受けることができます。
※山岳登攀(さんがくとうはん:アイゼン・ピッケルなどの道具を用いた登山)中の
病気・ケガは保険対象外ですのでご注意を!
交通事故に遭った/ケガをした
世界各国でマナーや交通ルール、道路標識など安全に関する意識が違います。
足場の悪い観光地に手すりが設置されていなかったり、道路を横断しようとしても停止してくれなかったり……
日本と同じ感覚でいると、思わぬタイミングで事故に遭ってしまうことも。
いざというときに備えて、現地の病院の場所や連絡先をメモして持っておくと安心です。
病気の時と同様、海外旅行保険会社に連絡すると提携先の現地の病院を紹介してくれます。
ぜひ活用しましょう。
他人にケガをさせてしまった/他人のものを壊してしまった
自分や同行者の病気・怪我も心配ですが、こちらが加害者側になってしまうケースも。
偶発的な事故で人にケガを負わせてしまったり、ものを壊してしまった場合です。
- ・観光地の備品を壊してしまった
- ・ホテルのカギを紛失してしまった
- ・レンタルしていた旅行用品を盗まれた
- ・不注意で人とぶつかってしまい倒れた相手が骨折した
故意ではなくてもこのような場合は損害賠償責任が発生します。
海外での治療費は高く付く場合が多く、双方が怪我した場合は2人分の高額請求を負担することに。
また、観光地の歴史的な遺物は大変価値が高く、とんでもない額を請求される場合があります。
これらも海外旅行保険でカバーできますが、
アクティビティによっては保険適用の保証対象外となりますのでご注意を。
酔って人を殴る、ものを壊すといった故意による傷害・損壊はもちろん対象外です。
現地の風土による電車・バスの遅延
電車が時間ぴったりにやってくる日本とは違い、国によっては数分の遅れは遅延としてカウントせず運行しており、その誤差が積もり積もって何十分も電車が遅れてやってくることも。
時間を有効的に使いたい気持ちはわかりますが、あちこち見て回ろうと分刻みのスケジュールを立てたりせず、特に長距離移動の場合は1~2時間程度は時間に余裕を持ったスケジュールを心がけましょう。
もし予定通りにいかなくても、それも旅の醍醐味。
臨機応変に予定を組み替えたり、思い切って諦めたりするのも視野に入れておきましょう。
空港、駅でストライキが起きた
ストライキとは経営側に対して賃上げや労働条件の改善などを求めて
働くことを拒否する争議行為のひとつです。
交通事業者や航空会社でストライキが発生した場合、その会社で働いている労働者たちが一斉に休業するため、
もちろん電車は運行されませんし、飛行機も飛びません。
労働者の要求を経営者が受け入れるか話し合いがまとまるまで続きますので、
数時間で終わることもあれば、数日間またはそれ以上続くこともあります。
まずは自分が乗る予定の便が影響を受けるか航空会社や大使館、旅行保険会社に問い合わせましょう。
他の航空会社や路線を利用して予定通り帰国できることもありますが、
宿泊先の延長や代替交通機関の確保が必要になることも。
あくまでも経営者と労働者の交渉が目的ですのでストライキのスケジュールや進捗状況が発表される場合もあります。
空港や航空会社の公式アナウンス、ウェブサイトやSNSで最新情報を確認しましょう。
外務省海外安全ホームページでも注意喚起しています。
テロに遭遇した
テロや武力衝突の危険が低いと言われている国や地域でも、
観光名所や沢山の人が集まるイベント、公共交通機関などで突発的なテロが起こる場合もあります。
万が一事件に遭遇しても、パニックにならずに落ち着いて対処しましょう。
- ・爆発音を聞いたらその場に伏せる
- ・事件現場には近寄らない
- ・標的とならないように目立たないようにする
- ・建物の下敷きになったら体力温存を心がける
- ・事件に遭遇したら大使館・領事館に連絡する
外務省海外安全ホームページにて危険情報が掲載されていますので、
テロの可能性のある国や地域、地域を確認し、状況によっては旅行をとりやめましょう。
突然、戒厳令が敷かれた
戒厳令(かいげんれい)とは、戦時またはそれに準じるような非常事態に際して、
一定の地域内の国民の権利・自由を制限し、軍事力による治安・秩序を行うための法令のことです。
2024年12月3日夜、韓国で戒厳令が発表されたのは記憶に新しいと思います。
戒厳令が敷かれると市民の自由な生活や言論の自由が制限され、
例えば集会の開催や夜間の外出、SNSの書き込みを理由に逮捕・拘束される可能性があります。
治安維持のために人々の移動が制限されるので
観光地を自由に歩き回ったり、予定通りに帰国することが難しくなる場合も。
むやみに出歩かず、日本大使館または領事館に早めに連絡をとり、指示を仰ぎましょう。
またウェブサイトやSNSで現地政府や公式機関からのアナウンスを確認し、
現地の状況を把握することも重要です。
情報も外務省海外安全ホームページにも戒厳令に関する情報が掲載されています。
台風・嵐・大雪
台風が直撃して帰りの飛行機が飛ばない!なんてことも起こり得ます。
飛行機の欠航に明確な基準はなく、航空会社はギリギリまでフライトを模索します。
悪天候による欠航・遅延の情報は空港のアナウンスを聞いたり、各航空会社のWEBサイトなどを確認したり、こまめに情報収集を行いましょう。
欠航が決まった場合は、もう1泊するための宿泊先の確保が必要になります。
同じ状況の旅行者が宿泊先を探し始めるため、空港周辺のホテルや宿はあっという間に埋まってしまいますので、早め早めの行動を心がけましょう。
このように、海外旅行につきまとうトラブルはちょっとしたことから命に関わることまで、多岐にわたります。
不可抗力で巻き込まれてしまうこともあり、「自分が気をつける」だけではどうにもならないことも。
ぜひ、海外旅行保険を活用して安心の旅行をお楽しみください!