せっかくの旅先なのに、昼間なのに眠くてフラフラ、夜なのに目がギンギン…
なんてこと、経験ありませんか?
そう、ほとんどの海外旅行者が経験したことがあるという「時差ボケ」です!
「時差ボケ」と聞くと、なんだかゆる〜い響きですが、
海外旅行を台無しにしかねない恐怖の体調不良です。
でもご安心を!
突然の怪我や風邪とは違い、時差ボケの仕組みを知ることで事前に対策することができるんです。
しっかり対策を立て、思いっきり海外旅行を満喫しましょう!
もくじ
時差ボケとは

時差ボケとは、海外旅行などで現地到着後、または帰国後に起こる体調不良のことです。
大きな時差(通常3~5時間以上)のある地域を短時間で移動した際に起こります。
人間の体は朝目が覚め、夜眠るという1日の体内時計のリズムで規則正しく動いていますが、
このリズムと、現地の時間にズレが生じることで様々な症状が現れます。
時差ボケの症状

- ●日中の眠気(せっかくの観光中に猛烈な睡魔が…)
- ●夜の不眠(ベッドに入ったのに、目はランラン…)
- ●疲労感(歩くのもしんどい、もう休ませて…)
- ●頭痛(ズキズキして何も考えたくない)
- ●めまい(地面がふわふわ…いや、してない!?)
- ●イライラ(些細なことでカチン、同行者と口論に!)
- ●集中力の低下(ガイドブックの文字がまるで暗号)
- ●食欲不振(美食の国なのに…お腹が反応しない)
- ●下痢・便秘(旅先で一番見たのがトイレの壁)
時差ボケの症状は人それぞれで、軽く済んでしまう人もいれば、
何も出来ないくらいフラフラになってしまう人もいます。
東に行くほうがキツい!?

「時差ボケって、どこに行くフライトでも同じでしょ?」なんて思っていませんか?
実は、時差ボケのキツさは移動する方向によって変わるんです!
西向き(ヨーロッパ方面)は軽め
日本の時間にプラスされるため、体内時計が順応しやすいのがポイント。
いわば「少し夜更かしする感覚」に近く、調整しやすいんです。
体内時計の調整が比較的スムーズで、時差ボケも比較的軽めです。
東向き(アメリカ・ハワイ方面) は重め
日本の時間からマイナスされるため、1日の時間が短くなります。
「明日は朝4時起きね!」と言われるようなもの。
当然、体は「まだ寝ていたい!」と抵抗し、時差ボケに襲われる確率がアップします。
ちなみに、人間の体内時計が時差を調整できるペースは、
西向きで1日約1.5時間、東向きで1日約1時間と言われています。
時差ボケ対策
事前に時差ボケ対策を行っておくことで、スムーズな旅のスタートを切ることが出来ます。

[出発前] 睡眠時間の調整
時差ボケを軽減するカギは、事前に体を現地時間に慣らしておくこと!
出発の数日前から、少しずつ生活リズムをシフトしておきましょう。
- ●西へ行く場合(ヨーロッパ方面など)… 1時間ずつ遅く寝て、遅く起きる
- ●東へ行く場合(アメリカ・ハワイ方面など) … 1時間ずつ早く寝て、早く起きる
[出発前] 現地到着時間の調整
時差ボケを避けたいなら、できれば「現地の夕方〜夜」に到着する便を選ぶのがベスト!
- ●フライトの疲れをそのまま睡眠に変えやすい
- ●到着直後に「寝る時間」が確保できるので、体のリズムが整いやすい
余裕を持った移動プランで、体力的に無理のないスケジュールを組むことが大切です。
もちろん、飛行機の遅延や予期せぬトラブルも考慮しておきましょう。
[フライト中] 時計を現地時間にセット

飛行機に乗ったら、まずは腕時計やスマホの時間を現地時間に変更しましょう。
フライト中から意識するだけでも気持ちが切り替わり、時差ボケ対策の第一歩になります。
- ●現地が夜なら… しっかり寝る! アイマスクや耳栓などの安眠グッズを活用しましょう
- ●現地が昼なら… 昼寝はほどほどに。機内で映画を楽しんだり、スマホやタブレットを活用しましょう
さらに、体内時計のリズムは食事のタイミングにも影響されるので、
機内食も現地に合わせてとると効果的です。
[到着後]夜に到着したらリラックスモードへ!

フライトの疲れを癒しつつ、スムーズに眠れるように準備しましょう。
- ●ぬるめのシャワーを浴びてスッキリ
- ●軽くお酒を飲んでリラックス(飲みすぎ注意!)
- ●スマホやPCの操作は控えめに
[到着後] 日中に到着したら、まずは日光浴!
体内時計を現地時間に合わせるのに効果的なのが日光浴です。
ホテルの周りをのんびり散策してみるのもいいかもしれません!
- ●外に出て太陽をたっぷり浴びる
- ●軽い運動で体を目覚めさせる
- ●昼寝をする場合は20分~1時間程度に留める
[帰国後]旅行疲れにご用心!
当たり前といえば当たり前ですが、時差ボケは帰国後にも起こります。
遊び疲れてクタクタのところにやってくる時差ボケは旅行スタート時の比ではありません。
「帰ってきたら次の日から学校or仕事!」なんてハードなスケジュールは避けて、
旅の余韻を楽しみつつ、徐々に日常モードに戻しましょう!
- ●帰国後は無理に仕事や家事をせず、まずはリラックス!
- ●可能ならすぐに仕事に行かず、1日は休養日を確保
- ●ゆっくりお風呂に浸かって体をほぐすのも◎
時差ボケになりやすい人って?
「時差ボケって誰でも同じような感じでしょ?」と思ってしまいますが、
対策のありなしに関わらず、なりやすい人/なりにくい人がいるようなんです。

年齢による違い
若さは時差ボケにも有利!
環境への適応力は年齢とともに低下するため、中高年のほうが症状が重くなりがちです。
- 若い人 → 体内リズムの調整がスムーズで、回復も早い
- 中高年 → 体が適応しづらく、時差ボケが長引きやすい
生活リズムによる違い
普段は「早寝早起きは健康に良い!」なんて言われますが、
こと時差ボケに関しては…なんと朝型の人のほうが不利と言われています。
- 朝型の人 → 体内時計の変化に順応しにくく、時差ボケが強く出やすい
- 夜型の人 → 体内時計が柔軟で、比較的適応しやすい
性格による違い
時差ボケから早く回復するには、あちこち動き回ったり、人とコミュニケーションすることが重要と言われています。
- 社交的で活発な人→ 人と話したり外に出たりすることで、体内時計の調整が進みやすく、時差ボケが軽い
- 内向的で神経質な人 → 周囲の環境の適応に時間がかかり、時差ボケが長引きやすい
積極的に観光を楽しんだり、カフェで店員さんとちょっと会話するだけでも、
体内時計の調整が進みやすくなります。
日中はいつもよりちょっとだけアクティブに行動してみましょう!
あまり思い詰めないで!
せっかくの海外旅行を台無しにしてしまうかもしれない恐怖の時差ボケ。
しかし、どんなにひどい時差ボケは数日で解消するものですので、
「この症状、もう治らないかも……」なんて思い詰める必要はありません。
体調の悪いうちに無理な行動したりしないよう、あらかじめ余裕を持ったスケジュールにしておいたり、柔軟に予定を組み替えたりしましょう。
しかし、眠気やボンヤリがケガを招いしてしまうこともなきにしもあらず。
旅のお供には海外旅行保険もお忘れなく!