もうすぐバレンタインデー!
パティスリーやお菓子コーナーには色とりどりのチョコレートが並び、
見ているだけでもウキウキしてくる季節です。
女性からチョコレートを贈り好きな気持ちを伝える日として、甘酸っぱい思い出をお持ちの方も多いハズ。
ところが、「女性がチョコを渡して告白する」という文化はどうやら世界ではあまりメジャーではないようで……?
各国のバレンタインの習慣はどのような感じなのでしょうか?
早速見てみましょう!
もくじ
その前に、バレンタインデーの起源とは?
バレンタインデー(Saint Valentine’s Day)は、もともとは3世紀ごろのイタリアのキリスト教聖職者・聖ヴァレンティヌス司教を記念する日です。

当時のローマ皇帝が「愛する人を故郷に残したままだと兵の士気が下がる」という理由から、兵士たちの婚姻を禁止してしまいました。司祭だった聖ヴァレンティヌスは、婚姻を禁止されて嘆き悲しむ兵士たちを憐れみ、愛する二人のための結婚式を執り行いました。
それを知った皇帝は止めるように命令しましたが、彼は自らの信念を貫き、愛するふたりのために結婚の祝福しつづけ、ついには法に反したとして捕らえられ、2月14日に処刑されてしまいました。
その後聖人として列せられ、今でも「愛の守護聖人」として崇敬されています。
この伝説がもととなり、バレンタインデーは中世以降、大切な人へ愛を伝える日としてヨーロッパを中心に定着していきました。
イタリア
イタリアでは「恋人たちの日」として知られ、カップルや夫婦が感謝や愛情を伝えあい、お互いの気持ちを確かめあって特別な時間を過ごす日として親しまれています。

男性から女性にプレゼントを贈るのが一般的で、中でも赤いバラは定番の人気アイテム。
中には、この日にプロポーズをする男性もいるのだとか。
聖バレンティヌスの故郷と言われるイタリアの街テルニにある聖バレンティーノ教会では礼拝する人も多く、結婚式を上げるためのチャペルとしても人気です。
ちなみに翌日2月15日は「聖ファウスティーノの日」と呼ばれ、この日は恋人がいない人々が集まってディナーやホームパーティーで盛り上がるそうですよ。
フランス
「愛の国」のイメージが強いフランスでも、バレンタインデーは「恋人たちの日」と呼ばれ、カップルや夫婦が水入らずで愛を確かめ合う日です。

この日は女性が主役となることが多く、男性は気合を入れてプレゼントを用意します。
定番はやはり赤いバラですが、香水やジュエリーなどのギフトも人気です。
当日はレストランでロマンチックなディナーを楽しむカップルが多く、予約が必須なほど大賑わいとか。
もし、2月にヨーロッパに旅行に行くならレストランの予約を再確認しておきましょう!
ちなみに、欧米諸国にホワイトデーはなく「お返し」は必要ないのだとか。
イギリス
一説には、バレンタインデーにチョコレートを贈る習慣の発祥とも言われているイギリス。

こちらも男性から女性にギフトを贈るのが主流ですが、
他のヨーロッパの国々と少し違う点は、バレンタインカードを送り合う習慣があること。
伝統的なバレンタインの告白の際にもバレンタインカードを送ります。
しかしあえて送り主は名前を伏せ、その熱い想いをつづるのみ。
カードを受け取った人は「送り主はいったい?」とドキドキしながら相手を想像するのです。
ちなみに、告白は男女どちらからでもOK。
カップルがお互いに花やチョコレート、ケーキ、シャンパンなどを送りあうこともあるそうです。
もちろん、レストランはディナーの予約でいっぱいです!
フィンランド
北欧の国・フィンランドではバレンタインデーは「友達の日」。
日頃の感謝を込めて、友達同士でギフトやカードを贈り合って友情を祝います。

特に、多くの人が贈り合うのが色とりどりのチューリップ!
花屋だけでなく、近所のスーパーにもチューリップが並ぶのだとか。
色合いによって花言葉は変わるのですが、チューリップには「博愛」「思いやり」と言った意味が込められており、友情を象徴する花となっています。
この日は友達とカフェやレストランに行ったり、一緒にスポーツを楽しんだりすることもあるとか。
「一緒に遊ぼう!」と声をかけやすい日ですね。
アメリカ
アメリカでも男性から女性に愛を伝える日として親しまれており、
夫婦や恋人たちが愛を確かめ合いロマンチックに過ごします。

定番の赤いバラの花束を送るほか、華やかなフラワーアレンジメントやバルーンで部屋いっぱいに飾り付けることも。
チョコレート、ワイン、ジュエリー、ぬいぐるみなど女性が喜んでくれるものを贈ります。
友人や家族への感謝の気持を込めて、バレンタインデーにホームパーティーを開くことも。
また、学校行事としてバレンタインが楽しまれており、
クラス全員でカードを交換することもあるとか。
先生の目をかいくぐってチョコを渡す伝統のある(?)日本とは大きな違いですね。
韓国
日本と同じように、女性から男性にチョコレートをプレゼントする文化の韓国。
この日に思い切って告白する女性も少なくありません。

お世話になっている人や同僚に配る義理チョコ文化や、男性からのお返しをするホワイトデーもあります。
日本との大きな違いは、2月14日のバレンタインデー、3月14日のホワイトデーに続き、
4月14日に「ブラックデー」があること。
恋人のいないシングルたちが黒い服を着て集まり、
黒いソースがかかったジャージャー麺を食べることが定番だとか。
この日から始まる恋もあるとかないとか…?!
中国
中国語で「情人节(恋人の日)」と呼ばれるバレンタインデーは、なんと年に2回もあるんです!

ひとつは2月14日の「西方情人节」、もう一つは旧暦の7月7日「七夕情人节」です。
なんと、七夕がバレンタインデー!中国ならではです。
「恋人の日」というだけあって、この日は恋人限定。
結婚してしまうととたんに現実的になり、花やプレゼントは贈らなくなってしまうのだとか。
夫婦やシングルにはあまり関係ない日のようです。
中国でも男性から女性にプレゼントを送るのが一般的で、
やはり花束やチョコレート、アクセサリーなどが人気です。
もちろん、おしゃれなディナーも用意して彼女を楽しませましょう。
タイ
タイでも男性が女性へ愛を告白する日として親しまれているバレンタインデー。

ただし、贈るのは赤いバラとくまのぬいぐるみが定番です。
バレンタインが近づくと、街中色とりどりの花とぬいぐるみで溢れかえります!
カップル同士のプレゼント交換も盛んですが、中には贈るのを避けたほうがいいアイテムもいくつかあり、欧米で定番の香水やアクセサリーもところ変われば違った意味を持ってしまいます。
・ハンカチ……悲しいことが起こる
・香水……香りが消えれば恋も終わり
・ブローチ……針で相手を傷つける
また、学生たちの間では友人や好きなひとの制服にハートのシールを貼りあう習慣があり、
人気者はシールだらけになるのだとか。
同じバレンタインデーでも、国が違えば伝統や楽しみ方は様々です。
その国に行く前に習慣を知っておくと、現地流のイベントとしてもっと楽しめるかもしれませんよ。
もちろん、赤いバラやバレンタインカードを用意する前に、海外旅行保険もお忘れなく!