前回のよくあるトラブル~往路編~では様々なトラブルに見舞われながらも、
なんとか目的地のホテルまでたどり着くことが出来ました。
しかし、ホテルに着いたからといって安心できないのが海外旅行。
日本のホテルを基準に考えていると、カルチャーショックを受けてしまうかも…?!
今回は、海外旅行中によくあるトラブル「ホテル編」です。
どんなことがあるか、どうしたらいいか、シミュレーションしてみましょう!
チェックイン時のトラブル
「ホテルの予約が取れていない」と一口に言っても、様々な原因があります。
ショックで頭が真っ白になってしまうような事態ですが、まずは冷静にホテル側の説明を聞き、翻訳機や翻訳アプリなどを駆使して粘り強く交渉しましょう。
予約が入っていない(ノーリザベーション)
予約したはずの部屋が取れていないトラブル。
まずは全員分のパスポートやバウチャー(予約票)の控えを提示しましょう。
バウチャーは予約・代金支払いと引き換えに発行される証票のことで、
ホテル予約サイトなどを利用した際に発行されます。
予約完了メールや、ホームページの予約確認画面から確認できるので、印刷して持っておきましょう。
- ・名字と名前が逆になっている
- ・代表者の名前が違う
- ・名前の聞き間違い
こういった点を再確認してもらうことで解決することが多いトラブルです。
これでも問題が解決しなければ、予約サイトや旅行会社に連絡を入れましょう。
事前に予約サイトで予約内容の再確認したり、
予約が取れているかをホテルに直接確認するのも有効な手段です。
予約超過(オーバーブック)
予約は出来ているけれど、部屋が無いと言われるトラブル。
基本的にホテル側に非のある問題で、ホテルが所有する客室数と、宿泊客が滞在中の客室数、チェックアウト予定の客室数などの関係で、誤差が生じてしまうことが原因です。
- ・このホテルに止まることを楽しみにしていた
- ・ホテルに他の空き部屋は無いのか
と言ったことをホテルスタッフに伝えましょう。
運が良ければ元の部屋より高いグレードの部屋に通してもらえる場合も。
しかし、どうしても部屋が無ければ、それまで。
代わりに近くの同程度の他のホテルを紹介してもらえることもあります。
オーバーブックの一番の回避方法はチェックインの予定時間よりも早めに到着しておくこと。
何らかのトラブルで部屋が埋まってしまいそうなときも予定通りの部屋が取れる確率が高くなります。
ダブルチャージ
宿泊料金を二重に請求されてしまうトラブル。
スタッフの連絡ミスやシステムの操作ミスなど、何かの手違いにより起こり得ます。
- ・予約サイトで支払ったのに、窓口でも請求されてしまった
- ・クレジットカードの引き落としが二重にあった
事前に支払済みであることを証明することが一番の解決策ですので、
バウチャー(予約票)や領収書などを提示して支払済みであることを説明しましょう。
誤って支払ってしまった場合も、ホテルの窓口に改めて問い合わせることできちんと対応してもらえるはずです。
また、クレジットカードで支払った場合、万が一、二重の引き落としになってしまった場合のことを考え、ホテルから渡される明細書や領収書などは帰国後もカードの引き落しに問題が無いか確認できるまではしっかりと保存しておきましょう。
ホテルが実在しない
信じられないような話ですが、近年トラブルの報告が増えています。
オンラインで予約しいざ現地に着いてみると、ホテルが実際には存在しないということがあります。
多くの場合は巧妙に作られた偽の予約サイトで、返金も期待できません。
予約サイトにより多少の宿泊料金の上下はありますが、あまりに安い値段につられてしまわないように気をつけましょう。
部屋に不備がある
ようやく部屋に通されたと思っても油断は禁物です。
まずは部屋の中を良く見渡してみましょう。
予約した部屋と条件が異なる
予約サイトには「オーシャンビュー」と書かれていたのに、窓から見えるのは駐車場?!
予約した内容の部屋と異なる部屋に通されてしまうトラブルです。
- ・部屋のランク/グレードが違う
- ・禁煙室を予約していたのに喫煙室だった
- ・ツインルームを予約したのにダブルルームだった
日本ではツインとダブルの部屋は明確に違いますが、海外では「2名が1部屋利用する」と捉えられることも多く、「ツイン」の表記でもダブルベッドや、2台のベッドの間に隙間のないタイプなどが用意されていることもあります。
トラブルを回避するには、予約時に部屋の条件を明確に伝え、
予約確認表にそれらが記載されているかをしっかりと確認しましょう。
部屋に入ったらすぐに条件を確認し、問題があればすぐにフロントまで申し出ましょう。
トコジラミに注意
希望がバッチリ通った素敵な部屋!
早速ベッドにダイブ♪と行きたいところですが、ちょっと待って!
部屋の中にトコジラミが潜んでいるかもしれません。
トコジラミはヒトや動物から吸血する、強い繁殖力を持ったカメムシの仲間です。
万が一刺されてしまったり、荷物に潜り込まれると大変なことに!
トコジラミはツルツルした場所は歩けませんので、荷物は一旦バスタブの中に入れて、部屋の隅々を確認してみましょう。
マットレスや壁、床などに1~2mmのほどの赤黒いポツポツとしたシミがあったら要注意。
血糞(けっぷん)といって、吸った血が混ざったトコジラミの糞のあとです。
すぐにフロントに伝え、部屋を変えてもらいましょう。
水回りのトラブル
海外では高級ホテルでも水回りに問題がある場合があります。
真夜中に問題に気づいても対応してもらえないこともあるので、こちらも到着後すぐに確認しましょう。
- ・シャワーからお湯が出るか
- ・トイレは流れるか
- ・天井から水漏れ・雨漏りなどしていないか
海外のバスタブには溢れ防止機能が付いていないことが多いので、お湯を出しっぱなしにして溢れさせてしまい、逆に自分が下の階に水漏れ被害をもたらしてしまうことも。
お湯はバスタブの3分の1程度を目安に溜めるようにし、バスタブから水を出さないようにしましょう。
また、国によってはぬるめのお湯しか出ない場合も。
熱いお湯に慣れた日本人は「水しか出ない!」と勘違いしがちですが、落ち着いて故障かどうかフロントに問い合わせましょう。
単なる手違いや、お国柄による習慣の違いなど、トラブルの原因は千差万別です。
思わぬトラブルに頭が真っ白になってしまうことも多いかもしれませんが、トラブルの内容と回避方法・解決方法を知っておけばいざというとき慌てることはありません。
もちろん、海外旅行保険もあなたの強い味方です。
数日間かもしれませんが、心強いお供になってくれますよ!