海外旅行では慣れない環境からくる風邪や腹痛などの体調不良はもちろん、命に関わるような感染症まで様々な病気がつきまといます。
見知らぬ土地を旅するとき、何に気をつけるといいのでしょうか?
旅行中に病気になってしまったとき、一体どうしたら?
健康で過ごすために気をつけたい点や、予防・対処方法をご案内します!
旅行中の病気を避けるポイント
まずは、日本とは気候も衛生事情も全く違うことに注意しましょう。
日本では当たり前に出来るようなことも、海外では命取りになることもたくさんあります。
生水を飲まない
海外旅行先でよくある体調不良はお腹を壊してしまうこと。
海外は水道インフラが整っていなかったり、貯水槽や水道管が老朽化していたりと水の衛生状態が悪い場合が多く、煮沸しないまま飲んでしまうと消化器系の感染症にかかる恐れがあります。
現地の人が普通に飲んでいる水でも、清潔な状態に慣れきった日本人にとっては抵抗力が働かないことも。
また、衛生状態に全く問題がない水でも、ミネラル分が多く含まれる「硬水」の場合、飲み慣れない人や胃腸の弱い人はお腹を壊してしまうこともあります。
ミネラルウォーターを買うときは、自分の体質に合ったものか成分表を確認したうえで買うようにしましょう。
しっかりと虫除けをする
世界中にはマラリア、デング熱、ダニ脳炎など蚊やダニが媒介する病気が様々あります。
基本的な対策としては長袖長ズボンで肌の露出を避けること、
虫の多いところには近づかず、虫除けスプレーなどを活用して虫を寄せ付けないことが挙げられます。
特に蚊は熱帯や亜熱帯などの温暖な地域に多く生息していますので、東南アジアやアフリカなどに訪れる際は注意が必要です。
また、寒い地域や都市部でもダニやマダニなどでの被害が報告されています。
世界中どこに行くにも害虫に対する注意は必要です。
野生動物に触らない
人懐っこく寄ってくる野良猫や野良犬、野生動物たち。
ついついエサをあげたり、撫でてみたくなりますが、『狂犬病ウイルス』を持っている可能性がありますので近づかないよう注意が必要です。
オーストラリア、ニュージーランド、イギリスなど僅かな地域を除いて、ほとんどの国や地域で狂犬病の発生が確認されています。
狂犬病は発症後の有効な治療方法はなく、ほぼ100%死亡する病気です。
日本は狂犬病の清浄国であり1957年以降発症の例はありませんが、海外から持ち帰った「輸入症例」は2020年にも報告されています。
もし旅行先で動物に咬まれてしまったら、すぐに傷口を石けんと水で洗い、現地の医療機関を受診してください。
渡航前に予防接種(ワクチン)を受けよう
海外へ行く前には予防接種(ワクチン)が推奨されています。
狂犬病はもちろんのこと、破傷風や黄熱、A型肝炎、ポリオなど様々なワクチンがあります。
まずは母子手帳でどのワクチンを打っているか確認しましょう。
次にかかりつけの医療機関で、現在の健康状態について相談しましょう。渡航先や滞在期間、そこで何をするかによっても必要な予防接種の種類は変わってきます。
ワクチンは感染症にかからないように自分の身体を守る側面もありますが、国や地域によっては、入国時に予防接種を義務付けているところも。
ものによっては間隔を開けて複数回(2~3回)打つ必要があるため、
旅行の計画が決まったら3ヶ月以上前を目安に、早めに医療機関へ相談しましょう。
渡航先の感染症の情報を確認しよう
厚生労働省検疫所FORTH(フォース)で渡航先の感染症情報を確認しましょう。
地域別の気候情報や、現地で気をつけたい病気、世界的に流行している感染症などの情報が掲載されています。
例えば、2024年8月現在はアフリカの一部の国でエムポックス(サル痘)に関する感染症危険情報が発出されています。
市販薬を持っていこう
海外旅行には、薬局で一般的に販売されている市販薬を持っていくことが出来ます。
機内への持ち込みの手荷物でも預ける荷物でもOKですが、パッケージごと持っていきましょう。
薬の成分が分からない場合、滞在先の国や地域によっては持ち込みを拒否される可能性があります。
また、必要以上に大量に持ち込むと営利目的での個人輸入を疑われてしまいますので、必要な薬を滞在日数分+αだけ持っていきましょう。
解熱鎮痛剤
突発的な頭痛や発熱、生理痛に。
普段飲み慣れている体質に合うものを選んで持っていきましょう。
風邪薬
移動で疲れてしまう上に気候が全く違うため、風邪を引いてしまうことがたびたびあります。
風邪薬はマストアイテムです。
胃腸薬
食文化が違う国での外食が多く、食べ過ぎや飲み過ぎで胃腸が弱ったり、消化不良を起こしがちに。
現地の食事を楽しむためにも胃腸を整える薬を用意しておきましょう。
病院からの処方薬
慢性的な病気のため普段から飲んでいる・使っている薬があれば持っていきましょう。
かかりつけ医にこれまでにかかった病気・アレルギー・薬剤の名前を明記した「薬剤証明書」を英語で発行してもらいましょう。
海外の薬にご注意
体調不良で現地の病院にかかった場合、その病院から薬が処方される場合があります。
また、現地のドラッグストアでも薬が購入できます。
しかし、日本の薬と比べると有効成分の量が違ったり、日本では処方が許可されていない成分が含まれているケースがあり、薬が効きすぎて副作用が出ることもあります。
そのため、できれば非常時以外では服用を避けたほうが良さそうです。
病気になってしまったら?
病気の程度によっては、手持ちの薬では対処できない場合もあります。
まずは発病・怪我をした日時、場所、症状をメモしておきましょう。
そして緊急を要するとき以外は、病院での診察を受ける前に@とらべるのサポートまで連絡するのをおすすめします。
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見知らぬ土地で病気や怪我に見舞われたら不安も大きいものですが、そんなときこそ@とらべるは心強い味方になります。
ぜひ旅行前に海外旅行保険に入っておきましょう!