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押さえておきたい!パスポートとビザの基本

新型コロナウイルス感染症による渡航制限も少なくなり、
さあどこの国へ行こうか!と期待に胸を膨らませている人も多いはず。

行き先や渡航目的が決まったら真っ先に用意したいのが、「パスポート」と、「ビザ」や「電子渡航認証」です。

そもそも、パスポートやビザ、電子渡航認証って何でしょうか?
これらの違いと、渡航先の国や目的ごとに何が必要なのか、いくつか例を挙げてご紹介します。

旅行カバンを買いに行く前に、パスポートとビザの基本についておさらいしてみましょう!

パスポート(旅券:りょけん)とは

パスポートとは、各国政府が発行する世界に通用する「身分証明書」です。
日本国籍を持つ人は、日本国政府より表紙に国花でもある菊のマークがあしらわれた「日本国旅券」が発行されます。

パスポートには渡航者の顔写真、氏名、生年月日、国籍、発行年月日などが記載されています。
以前は住所記入欄もありましたが、個人情報保護の目的で2020年より廃止されました。

日本から出国する際、また渡航先に入国する際に必要となり、
ほとんどの国においては現地に滞在中にも携帯や提示を求められます。

ビザを申請する際もパスポートの提示が必要ですので、まずはパスポートを取得しましょう。

パスポートの申請方法

住民登録している市町村の役所・役場などのパスポート申請窓口(旅券窓口)にて申請後、
1週間ほどで受け取ることが出来ます。

一般旅券発給申請書、戸籍謄本、顔写真、本人確認書類などが必要です。

なお、一般旅券発給申請書は外務省HPからダウンロード出来ます。
外務省 パスポート申請書DL:https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/download/top.html

ビザ(査証:さしょう)とは

ビザとは、渡航先の国や地域から発行してもらう「入国許可証」「滞在許可証」のようなものです。

ビザを発行するには審査があり、「有効なパスポートを所有しているか」「犯罪歴はないか」「入国するのに問題がない人物か」などが調査され、渡航先の国や地域がNGと判断した場合発行されません。

国や地域、渡航・滞在目的によってビザは多種多様です。

観光ビザ・学生ビザ・就労ビザ・特定ビザ・移民ビザなどがあり、ビザごとに国内に滞在して良い期間の上限(在留期間)、働いてよい時間の上限(就労時間)が決められています

例えば学生ビザで入国し、上限を超えて長時間アルバイトをした場合、
「不法就労」となってしまうので在留資格の取り消しや強制退去処分になることがあります。

ビザの申請方法

まずは、自分がどのビザを申請する必要があるのか、渡航先の国や地域の大使館または領事館のホームページで確認しましょう。ホームページから直接申請できる他、旅行会社からも代行申請ができます。

通常のビザのほか、「電子ビザ」や「アライバルビザ」を導入している国や地域もあります。

ビザ申請書類、顔写真、パスポート、申請費用などが必要です。

通常は発行までに1週間ほどですが、就労ビザや長期滞在ビザの場合は1~3ヵ月程度かかる場合もあります。

ビザを取得したことがない?

「海外旅行に行ったことはあるけれど、今までビザを取得した記憶がない」という方も多いはず。

実は、パスポートの信用度により、短期渡航者はビザが免除される場合があります。

日本のパスポートは信用度が非常に高く、2024年7月時点現在、世界の194の国や地域で免除されています。
国際的な信用が厚い経済大国であり、不法移民になる可能性が低いというのが主な理由です。

電子渡航認証システムとは

アメリカ合衆国国土安全保障省 ESTA申請サイト

電子渡航認証とは、安全性強化を目的に旅行者の適格性を判断する電子システムのことで、近年導入する国が増えてきています。

短期滞在ビザ免除対象国の国民を対象に、ビザ免除で渡航可能か否かをチェックする仕組みです。

渡航認証の取得を忘れてしまうと、搭乗手続きや入国を拒否されてしまうことがありますので注意が必要です。
(すでに有効なビザを持っている場合は申請する必要はありません)

主な電子渡航認証システム

アメリカ:ESTA(エスタ)
申請サイト:https://esta.cbp.dhs.gov/

◯カナダ:eTA(イータ)
申請サイト:https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/services/visit-canada/eta.html

◯オーストラリア:ETAS(イータス)
申請サイト:https://www.eta.homeaffairs.gov.au/ETAS3/etas

◯韓国:K-ETA(ケーイーティーエー)
申請サイト:https://www.k-eta.go.kr/portal/apply/index.do

◯スリランカ:eVisa(イービザ)
申請サイト:http://www.eta.gov.lk/slvisa/

◯ヨーロッパの一部の国:ETIAS(エティアス)
※2025年導入予定

電子渡航認証システムの申請方法

各申請サイトより申請手続き・支払いを行い、結果をメールで受け取ります。
一般的にオンライン上で完結しますが、申請が通るまで数分から数日とまちまちです。

出発の72時間前までに取得が必要なものもありますので、早めに申請しましょう。

パスポート、クレジットカードまたはデビットカード、Eメールアドレスなどが必要です。

目的別!ビザと電子渡航認証、どちらが必要?

観光に行く場合、語学留学する場合、ワーキングホリデーに行く場合……

日本国籍を持つ人が海外に行く場合、パスポートの他にどんなビザや渡航証明が必要なのでしょうか?
一例をご紹介します
※2024年7月現在の情報です。

■韓国ヘ2泊3日でアイドルのライブに行く

ビザ(査証):不要
電子渡航認証:不要

観光目的で韓国へ行く場合、90日以内の滞在であればビザなしで入国できます。
また、2023年4月1日~2024年12月31日までの期間限定で電子渡航認証K-ETA(ケーイーティーエー)の登録も免除されています。

現在は新型コロナウイルス感染症に関するPCR検査や隔離もありませんので、気軽に遊びに行けます。

■上海ディズニーランドへ4泊5日で観光

ビザ(査証):観光ビザ
電子渡航認証:なし

観光目的で中国へ行く場合、滞在期間にかかわらず観光のための「Lビザ」が必要です。
コロナ禍以前にあった短期滞在者のビザ免除はまだ再開されていません。

Lビザの取得にはパスポートの残存期間が6か月以上あることが条件となっているので、有効期限も確認しましょう。

現在は新型コロナウイルス感染症に対する水際対策も緩和され、PCR検査や隔離もありません。

■アメリカヘ2週間の短期留学

ビザ(査証):学生ビザ
電子渡航認証:不要

語学学校などで週に18時間以上学校で授業を受ける場合は、学生ビザである「F-1ビザ」が必要です。
週18時間以下であれば観光ビザまたは電子渡航認証ESTA(エスタ)のみでもOKです。

■オーストラリアで3ヶ月間のワーキングホリデー

ビザ(査証):ワーキングホリデービザ
電子渡航認証:不要

若者の異文化交流を推進する制度として生まれたワーキングホリデー。
専用の「ワーキングホリデービザ」が用意されています。

ワーホリビザは、申請時点の年齢が18〜30歳である必要があります。
また、申請が通るまで2週間~1ヶ月程度時間がかかるケースが多いとのこと。

電子渡航認証ETAS(イータス)のみでも最大3ヶ月間の滞在出来ますが、あくまで観光目的の渡航証明ですので、オーストラリアでの就労は出来ませんので注意が必要です。

事前に最新情報をチェックしよう

渡航目的とビザについていくつかご紹介しましたが、期間限定で電子渡航認証が免除されていたり、感染症に対する制限が加わったりと、渡航のために求められるビザや書類は常に変化します。

まずは、大使館/領事館のホームページなどで最新情報をチェックするようにしましょう。

また同時に海外旅行保険も忘れずにお申し込みいただくと安心です。
もしパスポートが盗難にあった場合、5万円を限度にパスポートを新たに取得する費用や最寄の大使館までの交通費・宿泊費が補償の対象となります。

パスポートやビザ、保険をきちんと準備して、楽しい海外旅行に備えましょう!

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